理学療法士の資格を取って今年で18年になってしまった。このブログの目的の一つは「腰痛で悩む人を少しでも減らす」ことです。そう思った理由は、自分が社会人1年目で腰椎ヘルニアになり、仕事ができなくなってしまった経験があったから。理学療法士にも関わらず理学療法を受ける羽目になってしまったのです。施行とストレッチ、筋力強化でどうにか手術は免れ、今は支障もなく理学療法士として仕事もできており、問題なく生活できています。しかし自分の周りの人を見ると患者をはじめ、スタッフや親族、友人も腰痛を抱えている人が少なくないと感じます。腰痛があると生活に不便を感じるだけでなく、非常にモチベーションが下がってしまいます。
きっと腰痛がある人はネットやYOUTUBEなどで「腰痛改善」のようなキーワードで検索していることでしょう。当時は私も色々と調べてみましたが、何をやっても効果は薄かったのです。というよりも継続できない。当時を振り返ってみて、継続できなかったのはなぜだろうと考えてみました。考え抜いて行き着いた結果、腰痛を改善するストレッチや筋トレをする前に、「なぜ自分は腰痛になっているか」の分析が抜けているからだと思いました。当然ですが、痛みの原因は人それぞれにも関わらず同じストレッチや筋トレで良くなるはずがない。正確にはよくなる人もいれば、よくならない人もいる、ということです。みんな、なぜ痛いのか?を考える前に、どうすれば治るか?に考えが向かってしまいます。そんな当たるも八卦、当たらぬも八卦のような対処法にこの先長い人生を預けるには心許ないのです。これは理学療法士として働いた経験で思いついたのです。同じリハビリをしても結果は人それぞれなのです。
長いこと理学療法士として、いろんな患者に携わってきた経験で分かったことは、「正しく問題をみつけて、正しい治療をすれば、大抵のことはいい方向にいく」ということです。私は理学療法士の育成大学を出ましたが、大学や専門学校ではそこまで詳しくは教えてくれません。基本的な解剖学、運動学や力学、神経生理学の知識は学ぶことができましたが、学校で習った医療的な基礎知識を携えて臨床に出て、試行錯誤しながら経験を積まないとこのプロセスは伝えることができないと思います。SNSでよく見る、「すぐお金持ちになれます」的な広告がフェイクであるように、すぐ腰痛を治せるような謳う記事に騙されないでほしいと思います。長年かけた腰痛は、ある程度直すにも時間がかかるのです。その人だけの問題点を見つけ出し、改善の方向へ導くのが理学療法士であり、このブログの目的です。
人生100年時代、「腰痛のない人生」を諦めないでほしい。そのお手伝いができれば幸いです。