【メンタル防具】他人の「怒り」には2種類ある。不毛に消耗しないための分析術

man showing distress 【防衛】理不尽から身を守る「心理戦」
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生きていれば、必ず「怒っている人」に遭遇します。 職場の上司、同僚、あるいは家族。怒気を向けられると、私たちはつい萎縮したり、慌ててしまったりしますよね。

しかし、相手の怒りにそのまま反応してしまうのは非常に危険です。 実は、人が怒る時の理由には「大きく分けて2種類」しかありません。それを冷静に見極めることさえできれば、他人の怒りは全く怖くなくなります。

最近、私の身の回りでこの「2つの怒り」を象徴する出来事が立て続けに起きました。 今回は備忘録も兼ねて、みなさんに「他人の怒りを分析し、受け流すスキル」をお伝えします。

怒りの種類①:「大切なもの」が軽んじられた時の怒り(コアバリューの侵害)

先日、私の妻が非常に怒っていました。 理由は、娘がやっている6人1組のチームスポーツで、1人の子が何の挨拶もなく突然辞めてしまったからです。残された5人のこれまでの努力は白紙になり、妻は「一言その親に言わないと気が済まない!」と憤っていました。

そこで私は、妻にこう伝えました。

「あなただったら、絶対にそんな辞め方はしないよね。仲間のことを考えて、迷惑がかからないタイミングを選んだり、感謝を伝えたりするはずだ。あなたは『チームへの思いやり』を大切にしているからこそ、それを軽んじられたことが許せないんだよ。腹が立った時は、自分が何を大切にしているかに気づけるチャンスなんだ」

これは、あの大谷翔平選手の言葉からも学んだ考え方です。

心理学において、怒りは「二次感情」と呼ばれます。 怒りの裏には必ず「悲しみ」や「落胆」という一次感情が隠れています。妻の場合、彼女が最も大切にしている「コアバリュー(中核となる価値観=他者への配慮やチームワーク)」が侵害されたことに対する悲しみが、怒りとなって表れていたのです。

この種類の怒りは、真剣に生きている証拠です。自分や他人のこの怒りに触れた時は、「ああ、この人はこれを大切にしているんだな」と理解し、尊重してあげてください。

怒りの種類②:自分の「地位や立場」を守るための威嚇(自己防衛機制)

一方で、世の中には「1ミリも気にする必要のない怒り」が存在します。 それが「保身」による怒りです。

例えば、あなたが質問した時に、答えられないとだんだん機嫌が悪くなる人はいませんか? あるいは、他人が優秀な結果を出すと、なぜか不機嫌になる人。

つい先日、私の職場のトップ(以前の記事にも登場した残念な人です)から、「もっと部下へのコーチングスキルを磨く努力をしろ!」と叱責されました。 指摘の内容そのものは「私も成長すべきだ」と同感だったのですが、なぜかそのトップは過剰な怒りの感情を乗せて話してきたのです。

本当に部下の成長を望んでいるのであれば、そこに「怒り」は伴いません。 私には、そのトップが何かに怯えているようにしか見えませんでした。私はその態度に対して「全く同意できません」とハッキリ伝えました。すると、なんと相手の手はプルプルと震えていたのです。

これを心理学では「防衛機制(自己防衛的怒り)」と呼びます。 彼らは「自分が一番でないと地位が危うい」「無能だとバレるのが怖い」という強烈な「エゴの脅威(心理的脅威)」を常に感じています。だからこそ、先制攻撃として怒りを露わにし、相手を威嚇(マウント)することで自分の立場を守ろうとしているだけなのです。動物が自分を大きく見せるために毛を逆立てるのと同じです。

まとめ:怒っている人を見たら「分析」せよ

もしあなたが職場で理不尽に怒鳴られたり、不機嫌な態度を取られたりしたら、慌てる前に心の中でこう分析してください。

  • 「この人は、自分の大切な価値観を傷つけられて怒っているのか?」
  • 「それとも、自分の小さなプライドや立場を守るために威嚇しているだけか?」

もし後者(保身の怒り)だと気づけたら、もう怯える必要はありません。 「あ、この人今、自分の立場が脅かされて怯えてるんだな。手が震えてるし」と、冷静に、むしろ少し哀れみを持って観察することができます。

あなたの貴重な人生のエネルギーを、他人の「保身のための威嚇」に吸い取られてはいけません。 怒りの正体を見極め、不毛な怒りは華麗にスルーしていきましょう。

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